ユーラシア漂泊

著者:小野寺誠

書評

・・・韓国から中国、中央アジア、イラン、コーカサス、トルコ、中欧と、老人の不条理で 過酷な旅が続いていく。・・・
自分の半生を恥じ、「年をとってますます希望から見放された」「人生の負け組」と 自嘲する著者。しかし、懸命に前に進むその一人旅に寄り添いながら、読む者は いつしか自分自身の人生を歩き抜く勇気と活力を得ていくのではないか。
最初の妻との離婚以来、22年間の断筆を破って書き下ろされた珠玉の旅行記。

   ――「聖教新聞」09年10月14日

孫をたずねて3ヶ月
陸路と船でヘルシンキまで 1冊に・・・
小野寺さんは<孤独の中で人生を考えられるのが旅。(きびしい境遇の人でも)『自分でもやれる』という気分になるんじゃないか>と話す。

   ――吉井亨「朝日新聞」09年9月11日  

・・・放浪記だが、これがなかなか読ませる。・・・年取った肉体はボロボロだというのである。じゃあ、そんな過酷な旅に出なけりゃいいじゃん、と言いたくなる。・・・おそらく旅嫌いの人間にはわからない魅力がそこにあるからだろう。そのバイタリティにひたすら感服するのである。  

   ――北上次郎「日刊ゲンダイ、北上次郎のこれが面白極上本だ!」09年7月31日

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