拉致問題を考えなおす
拉致問題を真に解決する道とは?拉致問題に詳しい5氏が冷静に分析し提言する
[著者]
蓮池透(「拉致被害者家族会」元事務局長)
和田春樹(東大名誉教授)
菅沼光弘 (元公安調査庁調査第2部長)
青木理 (元共同通信社記者、現在フリーランス)
東海林勤 (稲城教会牧師、平和運動家)
- 2010年 9月27日発売
- 四六判、並製、229ページ
- 定価 1,500円+税
- ジャンル[社会問題・国際問題]
- ISBNコード 978-4-86228-044-2
なぜ拉致問題は行きづまったのか
蓮池透さんの日本政府へのいらだち、横田早紀江さんの内面問題、客観性を欠くマスメディア論調や「拉致問題対策本部」批判。
感情的な世論に迎合することなく冷静に北朝鮮外交を展望する。
マキャベリアンのサル
鏡のなかのアカゲザル
著者 ダリオ・マエストリピエリ
訳者 木村光伸(きむら・こうしん)
- 2010年 7月23日発売
- 46判、並製、293ページ
- 定価 2,800円+税
- ジャンル[サル学・進化生物学]
- ISBNコード 978-4-86228-043-5
アカゲザルのマキャベリアン的行動と心理
地球上でもっとも成功した霊長類は、個体数、地理的分布からみて人類とアカゲザル。
メス同士でつくる母系的な血縁集団と専制的な階層構造をもつアカゲザル社会。血縁者にたいする利他的行動と非血縁者間のマキャベリアン的な性の取引、絶えざる攻撃、権力抗争。
その支配はどのように獲得され維持されるのか。オスとの長期的関係や乱交でメスは何を取引しているのか。
従来の大型類人猿ではなくアカゲザルに着目した進化生物学の俊英が、そのマキャベリアン的行動と心理をとおして人間の本性に迫る。
なぜ自爆攻撃なのか ― イスラムの新しい殉教者たち
はじめて明かされるイスラム過激派の内面。
著者 ファルハド・ホスロハヴァル
訳者 早良哲夫
- 2010年 6月25日発売
- 46判、並製、255ページ
- 定価 2,500円+税
- ジャンル[政治・海外事情]
- ISBNコード 978-4-86228-042-8
自爆攻撃の背景を探る画期的内容
なぜ自爆攻撃を行うのか。自爆攻撃は二つの異なるタイプに分けられるという。
一つはイランやパレスチナなど国家建設にかかわり、明確な目的と敵をもちながら
困難に直面したあげく聖なる死を選ぶ古典的なタイプ。他の一つは、近年のグロー
バル化にともなうアルカイダなど、国境をこえた新たなイスラム共同体をめざし具体的
構想のない殉教。多くは欧米社会に溶けこんだ中流階級の出身だが、現地で受ける
さまざまな屈辱感や欧米の傲慢さが背景にある。
新旧のイスラム思想を見直し、イラン、欧州での調査、刑務所の過激派インタビューなどを
とおして、自爆攻撃者たちの背景、複雑で切実な内面にはじめて迫る。
アラサー世代のこころの歪み ―ポスト青年期の新しい患者さんたち
心療内科の名医が、臨床体験にもとづく診断、背景、対応策を考える。
著者 川原健資(かわはら・けんし)
- 2009年12月24発売
- 46判、並製、245ページ
- 定価 1,800円+税
- ジャンル[心理・心療内科]
- ISBNコード 978-4-86228-038-1
思春期の終わらないアラサーたち
20代、30代のポスト青年期のこころに、いま異変が起きている。
自己不全感や倦怠をかかえ、症状の理解しにくい、診断や治療に悩むケースの増加。
パニック障害、うつ、過敏性腸症候群、身体化障害、摂食障害、境界性パーソナリティ障害、発達障害等々。
背景には、自己愛の肥大やパーソナリティの未熟が共通してみられる。
心療内科クリニックを訪れるアラサー世代の目立ったケースに焦点をあて、心療内科の名医が、臨床経験にもとづく診断、診たて、背景、対応策を考える。
地震予報のできる時代へ ―電波地震観測者の挑戦
地震前兆と電波伝播異常の関係をついに捕まえた。
著者 森谷武男
- 2009年11月6日発売
- 46判、並製、197ページ
- 定価 1,700円+税
- ジャンル[地震]
- ISBNコード 978-4-86228-036-7
<東海地震の予報も可能だ>
FM放送の電波観測により、地震前兆と電波伝播異常の関係をついに捕まえることに成功した。前兆現象とはなにかを観測から発見し、経験則をつくりだし、逆に前兆現象から地震予報を行う。そして北海道での地震発生を震度、時間を限定して的中させてきた。
観測網さえ整備すれば、この方法で首都圏の大地震の予報も可能になるはずだと著者は主張する。
16歳からの<こころ>学 ―「あなた」と「わたし」と「世界」をめぐって
気鋭の精神科医が、文学作品を素材に豊富な臨床体験にもとづいて、新たに<こころ>学を切り拓く。
著者 高岡健
- 2009年10月26日発売
- 46判、並製、201ページ
- 定価 1,600円+税
- ジャンル[心理]
- ISBNコード 978-4-86228-035-0
<「あなた」との出会いの失敗とは>
<大人になる>とはどういうことか。「わたし」や「世界」はどのようにして確立されるのか。
人は最初の「あなた」である母親から十分なまなざしを受けられないと、またそれを受けていても精神的な別離がないと、青年期に至って、第二の「あなた」である異性に出会えない。そして「世界」や「わたし」を自身のなかに確立できない。
変わる日本語その感性
日本語が変わるその背景を明かす。時代が変わり、時代感情が変わり、人も変わる。 その時、言語は変わらずにいられるのか?
著者 町田 健
- 2009年7月10日発売
- 46判、並製、225ページ
- 定価 1,600円+税
- ジャンル[日本語]
- ISBNコード 978-4-86228-033-6
「お飲み物はよろしかったでしょうか」や「コーヒーの方お持ちしました」「私ってネコ嫌いじゃないですか」など批判のある最近の若者言葉はほんとうに問題なのか。
お客の意向を尋ねるために店員が使う言い方として「お飲み物はよろしかったでしょうか」が使われるようになった理由は理解できます。・・・「よろしいでしょうか」よりも押しつけがましい意味合いが出ない分、丁寧さが増すのだと考えることができます。
ユーラシア漂泊
極北ラップランドにおける厳冬のトナカイ狩りや北欧ジプシーとの暮らし、それらの体験記で名をはせたバックパッカー、22年ぶりの書き下ろし
著者 小野寺誠
- 2009年7月 8日発売
- 46判、並製、323ページ
- 定価 1,800円+税
- ジャンル[旅エッセイ・紀行文]
- ISBNコード 978-4-86228-032-9
さすらいのバックパッカー68歳の自由と虚無、そして再会と別れ。
極北ラップランドにおける厳冬のトナカイ狩りや北欧ジプシーとの暮らし、それらの体験記で名をはせたバックパッカー、22年ぶりの書き下ろし。
ほとんど一般でない彼の生き様のディテールは、しかし、わたしたちの生活シーンのなかに共有化できると、そう思う時、まだいけるかもって、湧いてくるものをもたらしてくれる。まさに、「生き様」という言葉は、この著者、小野寺誠ためにあるのではないか、とすら思わせる秀作であり、力作であり、人生の書である。
今夜も赤ちょうちん
酒と人間を愛する新聞記者が、自らも呑んで、食べて、しゃべって、酔眼を通して見た赤ちょうちん
著者 鈴木琢磨
- 2009年6月27日発売
- 変B6判、並製、256ページ
- 定価 1,500円+税
- ジャンル[エッセイ・文芸]
- ISBNコード 978-4-86228-031-2
「とてつもなく美しい」日本、ここにあり
酒と人間を愛する新聞記者が、自らも呑んで、食べて、しゃべって、酔眼を通して見た赤ちょうちん――
毎日新聞夕刊の同名の人気コラム「今夜も赤ちょうちん」より厳選79話を収録。100年に一度の経済危機下でも、赤ちょうちん族にはチエがある。日本の居酒屋は、きりないほどの不平不満も、笑いも、悲哀も、スポンジのように吸い込んでくれるコミュニティー。
四季折々こだわりの肴に、人気者のおかみさん、居合わせたお客さんたちも個性豊かに彩りを添えて、リアルな市井の人間ドラマを繰り広げている。
吉行淳之介、都はるみ、団鬼六……呑んべえインタビューも掲載
資本主義はどこまで暴走するのか
著者 森永卓郎 + 吉田 司
- 2008年11月28日発売
- 46判、並製、247ページ
- 定価 1,500円+税
- ジャンル[社会問題・経済]
- ISBNコード 978-4-86228-027-5
森永・吉田二人組の「反転攻勢」宣言書
吉田「金銭フェチに陥った海賊の末裔たちのヤクザ資本主義は『人間の希望』の破壊です」
「われわれはいま、1920年代に生きているという認識をもつ必要があるのではないか。
こうした歴史感覚をもっていまを考えると、やっぱり平和や共同体的価値を大事にしよ
うね、といった空気が生まれるのではないか」
森永「金の亡者、新自由主義者を全部山手線の内側に住まわせて、隔離する。一般庶民に
感染させないようにするのが、日本にとっていちばんいい国造りだとまじめに考えています」
「私たちにとっての雌伏の時代は終わった。これからは反転攻勢だ。この本はその反撃の
のろしなのだ」
知・情・意の神経心理学
著者 山鳥 重
- 2008年9月25日発売
- 46判、並製、237ページ
- 定価 1,800円+税
- ジャンル[脳科学・心理学]
- ISBNコード 978-4-86228-026-8
こころのかたちを捕える面白さ
こころの仕組みとはどのようなものか。感情と知と意志のあいだには、どのような関係があるのか。著者はこう考える。こころの生成は、身体起源と外界起源の未分化な経験である感情を土台にして、分化した経験である輪郭をもつ心像、知が立ち上がり、さらにこれらの感情や心像を制御する意志が出現する。こうした階層構造は、人類の祖先の中枢神経系の進化に対応し、こころはこの長い進化の歴史を瞬時になぞる独特の現象である――。
神経心理学の第一人者が、脳損傷の豊富な臨床体験をベースに、こころの仕組みに迫るチャレンジングな試み。
「よい子」が人を殺す
~なぜ「家庭内殺人」「無差別殺人」が続発するのか
著者 尾木直樹
- 2008年8月28日発売
- 46版並製、245ページ
- 定価 1,800円+税
- ジャンル[社会・教育]
- ISBN978-4-86228-024-4 C1036
なぜアキハバラ無差別殺傷事件が発生したのか
先日の秋葉原通り魔事件のような、青少年による無差別殺人や家庭内殺人が続発している。犯人は、かつての非行少年ではなく、いずれも非行歴のない「よい子」、成績優秀だった若者というのが著しい特徴だ。
これらの原因はなにか。二極化する格差社会、「負け組」にならないよう、孤立したカプセル家族内の内圧が極限化した結果の親殺し、その怒りが社会に向かうと無差別殺人に至る。
これら若者殺人の背景、克服する道を、<格差社会><カプセル家族>や教育観・子ども観等の見直しのなかで考える。
米国はいかにして世界経済を支配したか
著者 萩原伸次郎
- 2008年6月13日発売
- 46版並製、227ページ
- 定価 2,000円+税
- ジャンル[経済]
- ISBN978-4-86228-023-7 C1033
米国対外経済戦略のあゆみ
今日、国際資本取引の自由化と証券化は、サブプライムローン問題のように国際的金融不安を生みだし、大きな経済危機の可能性を秘めている。
米国の対外経済戦略によって形成された今日のグローバリズムは、何を目指すのか。米国による金融覇権はいかにして形成されたのか。
米国による戦後の、国民経済を軸とするケインズ的経済システムの構築から、今日の多国籍企業による、金融を通じて富を蓄積する米国経済政策の劇的転換までをたどり、その要因と結果の問題点、日本への影響、ラテン・アメリカにおける対抗戦略の試み、国際公共機関のあり方などを考える。
万葉集百歌
著者 古橋信孝/森朝男
- 2008年5月10日発売
- 46版並製、261ページ
- 定価 1,800円+税
- ジャンル[古典文学]
- ISBN978-4-86228-022-0 C1092
万葉集の新しい入門書誕生
万葉集から百の名歌を選びなおし、最新の研究成果をふまえて新たに読み解き、鑑賞する。
万葉集は、「庶民の素朴な生活感情を素直に表現した歌集」ではないとして、まず、文学の発生や起源とのつながりで考える。また一方、当時の中国文学の影響による高度な表現の達成にも注目していく。
古代の人びとの考え方、感じ方にもとづいた読みをリードしてきた古橋氏と、歌の批評、鑑賞で定評のある森氏の絶妙のコンビで誕生する新しい万葉集案内。
入門・哲学者シリーズ4 ハイデガー
著者 貫 成人
- 2007年11月25日発売
- B6判、並製、各135ぺージ程度
- 定価 1,000円+税
- ジャンル[哲学]
- ISBNコード 978-4-86228-018-3
すべてのものに贈られること:存在論
現実感の喪失を埋め合わせる哲学をハイデガーに求めた世紀末の青年たち。わたしの居場所を見出すこと、存在することとはどういうことかを考える。
入門・哲学者シリーズ1 ニーチェ
著者 貫 成人
- 2007年10月3日発売
- B6判、並製、各140ページ程度
- 定価 1,000円+税
- ジャンル[哲学]
- ISBNコード 978-4-86228-015-2
すべてを思い切るために:力への意志
ニーチェはなぜ道徳を否定するのか。「わたし」や「自我」も無用の長物だ、という。「力への意志」など、ニーチェの過激なヴィジョンは何をもたらすのか。
入門・哲学者シリーズ2 フーコー
著者 貫 成人
- 2007年10月3日発売
- B6判、並製、各140ページ程度
- 定価 1,000円+税
- ジャンル[哲学]
- ISBNコード 978-4-86228-016-9
主体という夢:生の権力
「理性」「主体」といった価値を覆し、日々の思考や欲望の生成メカニズムを明かすフーコー。生の権力など、フーコーの起爆力を解く。
入門・哲学者シリーズ3 カント
著者 貫 成人
- 2007年10月3日発売
- B6判、並製、各140ページ程度
- 定価 1,000円+税
- ジャンル[哲学]
- ISBNコード 978-4-86228-017-6
わたしはなにを望みうるのか:批判哲学
国家や人格、芸術、自然のあり方を正面から受けとめ、答えを出そうとしたカント。
ちゅうちゅまんげのぼうめいて
大石陽次詩集
著者 大石陽次(おおいし・ようじ)
- 2009年12月20発売
- A5判、上製、127ページ
- 定価 1,900円+税
- ジャンル[詩集]
- ISBNコード 978-4-86228-037-4
ふるさとの
いまはなき日本の原郷を生きた
遠い日の
ばあちゃんのうた
この詩集には、いまではもう地上から消え去った日本の原郷=前近代的なムラ(村落共同体)がどんなに深い相互扶助の心根をもっていたか、国家が彼らに課した過酷な近・現代の戦争にどんな姿で耐えぬいたか・・・などなど、ムラの庶民・民衆の不思議譚や意外譚がいくつもいくつも、ナマナマしく、ユーモラスに、凛(りん)として、復元=創造されているのである。(吉田司)