第一番に捕虜になれ──帝国日本と「めめしさ」

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著者  清永 孝

  • 2016年 12月20日発売
  • 四六判、並製 244ページ
  • 定価 1,600円+税
  • ジャンル[近代日本史]
  • ISBNコード 978-4-86228-091-6 C0021

「めめしさ」排除が導く帝国日本の終焉


軍歌『戦友』の封印や、「捕虜になるなら切腹」など、昭和十年以降の日本は「めめしさ」を排除し、「雄々しさ」一辺倒に舵を切ってきた。
しかし、明治以降の日本において、両者は両輪の関係としてバランスを保ち続けてきたはずのものだった。
「反国家的」「軟弱」なものとして排除されながらも、生き残り続けてきた「めめしさ」の軌跡を、各時代のエピソードとともに追う。

鈴木邦男氏(元一水会顧問・評論家)推薦! ──「我が意を得たりで、一気に読みました」
「長い間、愛国運動をやってきたつもりだ。でも知らなかった。僕達の『愛し方』が間違っていたのだ。
『雄々しさ』だけを追い求め、『めめしさ』なんか忘れていた。でも昔はあったのだ。
弱者へのいたわり、自分と自国への謙虚な反省。それがなかったら、『愛』ではない。
もっと早く教えてほしかった! 」
 

著者について

清永 孝(きよなが・たかし)

1929年熊本県生まれ。52年九州大学法学部卒業。
57年九州朝日放送入社、番組制作に携わる。89年退職、日本近代史の研究を開始する。
著書『裁かれる大正の女たち』(中公新書)、『良妻賢母の誕生』(ちくま新書)