集団的自衛権とイスラム・テロの報復

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著者  宮田 律 山本武彦 木村修三 水谷 周

  • 2015年 4月25日発売
  • 四六判、並製、208ページ
  • 定価 1400円+税
  • ジャンル[政治・社会]
  • ISBNコード 978-4-86228-079-4 C0031

平和国家から軍事優先国家へ。
戦後日本の大転換、日本人が標的に―


●ヨルダンの「イスラム過激派」研究者や関係者にヨルダン人記者を通じてインタビュー。
安倍政権の「イスラム国」敵視、それと闘う国々への支援の約束が、「過激派」から日本人が
標的にされる背景になったという。――宮田律

●いまや日本は、安倍首相が蘇えらせようとしている「岸ドクトリン」の亡霊にさいなまれている。
国民はこの亡霊の恐ろしさに早く気づかなければならない。―-山本武彦

● パキスタンやイエメンなどでのドローン(無人機)攻撃が多くの一般市民を巻き添えにして殺害してきたことが、
若者たちを反米的なテロ組織へと向かわせる要因となってきた。――木村修三

●「十字軍」は日本人にとって、アラブ・ムスリムとの関係で今や禁句となった。それと同義だが、
米国との同盟関係を前面に押し出し、あるいはイスラエル擁護論はほとんど犯罪的である。――水谷周、Ⅳ章より
 

著者について

宮田 律(みやた・おさむ)
現代イスラム研究センター理事長。1955年生まれ。慶応義塾大学大学院文学研究科史学専攻修了。
UCLA大学院(歴史学)修了。専門は現代イスラム政治、イラン政治史。
著書『現代イスラムの潮流』(集英社新書)『中東イスラーム民族史』(中公新書)『アメリカはイスラム国に勝てない』(PHP新書)ほか

山本武彦(やまもと・たけひこ)
早稲田大学名誉教授。現代イスラム研究センター副理事長。1943年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了。
早稲田大学政治経済学術院教授、米国ジョージア大学客員教授、オックスフォード大学客員研究員、ハーバード大学研究員等を歴任。博士(政治学)。
著書『安全保障政策』(日本経済評論社、日本公共政策学会2010年度作品賞受賞)ほか

木村修三 (きむら・しゅうぞう)
神戸大学名誉教授。1934年生まれ。早稲田大学政経学部卒。
参議院外務委員会調査室主任調査員、神戸大学法学部教授(国際関係論専攻)、姫路獨協大学学長など歴任。
専門分野は軍備管理・軍縮問題と中東の国際関係。著書『中東和平とイスラエル』(有斐閣)ほか。

水谷 周(みずたに・まこと)
アラブイスラーム学院学術顧問、日本ムスリム協会理事、現代イスラム研究センター理事。1948年生まれ。
京都大学文学部卒、カイロ大、ロンドン大を経て博士(中東史、ユタ大)。
イスラームを日本になじみやすい形で紹介することを目指す。
著書『イスラームの善と悪』(平凡社新書)『イスラーム信仰叢書』全10巻(総編集、国書刊行会)ほか