入門・哲学者シリーズ1 ニーチェ
すべてを思い切るために:力への意志
ニーチェはなぜ道徳を否定するのか。「わたし」や「自我」も無用の長物だ、という。「力への意志」など、ニーチェの過激なヴィジョンは何をもたらすのか。
目次
- なぜ道徳を否定するのか――まえがき
- 第一章 ニヒリズム――すべての価値は無価値である
- 〈価値〉にかんする伝統的説明(一)
- 善悪のほんとうの起源
- 神の誕生と死
- 〈価値〉にかんする伝統的説明(二)
- 自我という「虚構」
- 第二章 永遠回帰
- 第三章 超人思想
- 大いなる正午
- 差異と消滅
- 〈価値〉にかんする伝統的説明(三)
- 第四章 力への意志
- 主体なき意志
- 〈力への意志〉の現代版
- 第五章 眺望固定病(パースペクティヴィズム)
- 誤謬の起源
- 〈自我〉の構築
- 円環の解決
著作者について
貫 成人
現在、専修大学文学部教授
1956年、神奈川県に生まれる。
1985年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。
現象学をはじめとする現代哲学、歴史理論、舞踊美学を研究。
著書に『図解雑学 哲学』(ナツメ社)、『哲学マップ』(ちくま新書)、『哲学ワンダーランド』(PHP)、『経験の構造:フッサール現象学の新しい全体像』(勁草書房)がある。