入門・哲学者シリーズ2 フーコー
主体という夢:生の権力
「理性」「主体」といった価値を覆し、日々の思考や欲望の生成メカニズムを明かすフーコー。 生の権力など、フーコーの起爆力を解く。
目次
- 「自由な主体」を問いなおす――まえがき
- 第一章 理性の構築――『狂気の歴史』
- 「理性の不安」
- 狂気と理性:『狂気の歴史』
- 理性の相対化
- 第二章 知の台座――ヨーロッパ的知という構造
- 思考の土台:エピステーメ
- 動植物についての知
- エピステーメが生み出すもの
- 第三章 パノプティコン――自己規制によって作られる自我
- 死の権力
- 生の権力
- 規律
- 第四章 「私空間」の編成――『性の歴史』
- 第五章 生政治と自己への配慮――抵抗の拠点?
著作者について
貫 成人
現在、専修大学文学部教授
1956年、神奈川県に生まれる。
1985年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。
現象学をはじめとする現代哲学、歴史理論、舞踊美学を研究。
著書に『図解雑学 哲学』(ナツメ社)、『哲学マップ』(ちくま新書)、『哲学ワンダーランド』(PHP)、『経験の構造:フッサール現象学の新しい全体像』(勁草書房)がある。