ポスト・デモクラシー
著者 コリン・クラウチ
山口二郎監修、近藤隆文訳
書評
英首相ブレアの「ニューレーバー」政策は企業からの支持を求めるあまり民営化や外部委託で公共サービスを商品化し、質を劣化させた。・・・市民であれば当然保持できる「権利としての公共サービス」という著者の考えは、日本でも十分傾聴に値する。
小林良彰(慶応大学教授) 「朝日新聞」
クラウチはこのような経済の危機が、そのまま「大企業の権力支配」という現代政治の危機になっていると警告する。ここには「格差」の問題の本質がある。・・・今日の危機的な「ポスト・デモクラシー」の状況を明確に暴いた本書は、そこに描かれていることが暗いものであるにもかかわらず、読者に一種のエネルギーを与えてくれる。
宇波彰(評論家)「公明新聞」