新・学歴社会がはじまる
分断される子どもたち
著者 尾木直樹
書評
・・・尾木氏が分析した結果分かってきたことは、教育にかかわるあらゆる部門、分野で、今、急速に格差が拡大してきているということでした。・・・この格差は、小泉前内閣をはじめとする、最近の新自由主義の経済、政治路線が生み出したものであることを尾木氏は強調します。・・・今こそ、この事実にしっかり向き合って、この路線と決別しなければ、子どもたちの悲劇は改善されるどころか、一層深刻になるだろうことを本書は説得力を持って示しています。・・・
――汐見稔幸・東京大学教授「しんぶん赤旗」
・・・著者はさまざまなデータと事例を用いて、格差拡大の現状を分析している。・・・著者の教育建て直しに関する政策提言は明確だ。弱肉強食の経済政策を見直し、習熟度別授業を廃止、学習内容の現場への権限委譲、手厚い義務教育への支援などだ。私も全面的に賛成だが、気になることは、これらがいまの政府の政策と正反対であることだ。
――森永卓郎(週刊ポスト06年12月22日)