ナチと民族原理主義
著者 クローディア・クーンズ(デューク大学教授)
訳者 滝川 義人
キャロル・グラックさん(コロンビア大学教授)
本書は迫力ある画期的労作だ。ドイツ国民が実際に信じた民族原理主義に基づくユダヤ人排撃の道徳体系。単にナチの悪と片づけられない。それがいかにして当時の知的エリートらによっても構築されたかを、恐ろしいほどはっきりと解き明かしている。
書評
ナチの本質は、本書で明らかにされたような、余りにも凡庸な、大衆向けの疑似科学・哲学に彩られた、他民族を排除する民族原理主義であり、この思想は現代に至るまで、様々に形を変えて生き続けているはずである。
──三浦小太郎、諸君!
いかにしてホロコーストは可能となったのか。官僚や学者から教育者に至るまで、ナチ政権に荷担した人々の姿を描き出したナチ研究の傑作。本書が描き出す、良心の痛みを伴わず虐殺が行われるプロセスは、決して他人事ではない。
──坂野 徹、図書新聞2006年上半期読書アンケート
